生きもの

南米を出入りした植物

ボゴタの植物園へ。専門家が多いと話が盛り上がって面白い。ドングリ(Quercus)やクルミ(Juglans)など、北半球で見慣れた属(ただし別種)があることに少々驚いた。果実が大きいので鳥によって海を越えるとは考えがたい。コロンビアの研究者に聞いたところで…

ハイジツアーと突然変異体を見る目

スイス観光といえばハイジ。アメリカから来てくれたSさんとドイツのUさんのたっての希望で、ハイジの里マイエンフェルトに出かけた。ドイツからは、ドイツ語の堪能なIさんが友人とともに来てくれた。レストランも宿も全てが順調に進み、ドイツ語をがんばらな…

役立つタネツケバナ

チューリヒ市の植物という図鑑がある。ETHの昔の教授によって、恐るべき詳しさで調査されている。アブラナ科を見ていると、タネツケバナ属のCardamine trifoliaが市内の数カ所で観察されていることに少々驚いた。スイスでは稀な森林性の植物だと思っていたか…

エゴノキ

植物園でいい香りだとちょっと話題になっていたのが、東アジアのエゴノキStyrax japonica。日本にいたら珍しくないが、ここで見ると懐かしさもあって写真を撮ってみた。

食品としての地衣類

隣の地衣類研究者が、日本からのものだといって見せてくれたのが写真。岩茸(いわたけ)といって、食用の地衣類である。左は熊野での決死の採集の様子。中国やアメリカ先住民も飢饉のときに食べたらしい。地衣類は菌と藻であるから、キノコと海藻を食べるの…

アケビの面白さ

朝、研究室に入るとびっくり。生け花が置かれている。アケビである。カードをみて同じ階の教授にお礼に行くと、「家の前に一面に生えていて、日本のものだと思い出した」と。うれしいこと限りない。生を楽しむ心がある土地なのだ。 花の美しさ/ 面白さは、2…

フジにみる形態

家の周りをはじめて一周散歩してみた。いままでそんな余裕もなかったのだ。まわりは医者やカウンセラーが多いようだ。すぐ近くにテニスコートがあることも発見。自宅の庭のフジが満開。フジを見ると思い出す、分類学者の知見の深さ。フジの花序は垂れ下がる…