技官1日目

ついに研究室が1人だけでなくなった。今日が技官のAの一日目である。スイスには技官学校があり、チューリヒ大学で4年ほど実習兼仕事の経験をしてきたという。

午前中をまたDepartment head会議に時間を費やしたあと、急いで昼食を食べ終え、Aを迎える。まずは事務室へ。仕事内容や、年金などの書類にサインする。仕事内容など改めて文章にすることもないと思うのだが、書かなければいけないので、他の研究室の技官を参考にして、試薬注文10%、実験講習10%などといった書類をつくる。技官はカフェテリアの昼食券をもらえる(=私の研究費から自動的に減る)ということを初めて知った。


次は、コンピュータ担当者のところへ行ってメールアドレスなどを作る。鍵を作ろうとしたら、depositが必要なのでまた今度。


続いて、研究所のいろいろな人に紹介していく。重要な人に限って忙しく、5回訪れてやっと話せるということもあり、ずいぶん時間がかかった。まわりの人々の助け無しではとてもやっていけないが、大丈夫そうだ。


さて、空っぽの研究室をどうしよう? まずは電話をつけようということになる。事務室に行くと、国際電話は私のオフィスからかけられるので、研究室はヨーロッパ内のみにするよう薦められた。そういえば、ある研究室で電話を借りようとしたとき、国際電話はこっち、といわれたことを思い出した。


少し仕事らしい仕事として、ドイツ語の3つの事務書類を読んでもらった。これで非常に楽になった。語学の才能があり、母語がスイスドイツ語と英語で、ドイツ語、フランス語も堪能なのがありがたい。他のラボの人に、さすがに日本語は話せないよね、とからかわれていた。