コロンビアの大学・標本庫訪問

Shimiken2006-09-08

予定は未定の南米なので、行ってみないと何が起こるか分からない。食品工学みたいな研究室に連れて行かれて、正直言って何でここまで畑違いの話を聞く必要があるのかと思う時間も長かった。一方で予期せず、コロンビアの生物多様性のデータベースが、高い精度で完成間近と言う話を聞くことも出来た。


標本庫では、数千のタイプ標本を収蔵しており、かなり整備されているという印象を受けた。西洋に収奪されてタイプが少ないとは言うが、日本のタイプ標本より多いのではないだろうか。正確に日本の数は知らないが、かなりの部分はシーボルトらによってオランダやロシアにあるはずだ。途上国の生物資源問題の行く末によっては、タイプ標本を本国に返還するという流れにすらなるかもしれない。今回の会議の主要な話題の1つは、途上国の遺伝資源の法的整備でもある。


標本をみていると時間を忘れてしまう。他の人たちもいるのでチューリヒに貸与してもらうことにした。たまたま標本庫係が私の講演を聞いて気に入ってくれて、手続きが非常に簡単に進んだ。こうしていろいろな人と知り合っていくのだろう。