別刷が2つ届いた

日本生態学会誌の原稿の別刷と掲載号が届いた。書くときはずいぶん大変だったが、出版されるとうれしいものだ。ぎりぎり16ページまで使って、進化ゲノム学について思うところをかなり書くことが出来た。関係者の皆様ありがとうございます。

最近、日本生態学会誌が面白い。編集に力が入っているのだろう。次の号は生態ゲノムの特集らしいので楽しみにしている。


今週には、Molecular Phyllogenetics and Evolution の別刷も届いたところだ。このタネツケバナの共同研究は、引き受けてみたら非常に困難で時間を費やした。しかし、結果として倍数体解析の新しい手法を作ることができて、倍数体研究に一石を投じる論文になったと思う。倍数化による核遺伝子の重複コピーを5個も単離したのは、現在のところ最高記録だと思う(だからどうしたというものでもないが、言ってみたいだけ)。ただし興味がある場合にも、かなり長い論文なので、ポイントだけ見ていただけるといいと思う。共同研究者の分類学者たちが膨大なデータを全て書き込んだので、共著者の私が通読するにも根気がいる。

Lihova J, Shimizu KK, Marhold K.
Allopolyploid origin of Cardamine asarifolia (Brassicaceae): incongruence between plastid and nuclear ribosomal DNA sequences solved by a single-copy nuclear gene.
Mol Phylogenet Evol. 2006 Jun;39(3):759-86. Epub 2006 Mar 9.